ドミニクがトニー・レヴィンの新しいソロアルバムに参加
Dominic joins Tony Levin’s new solo album
ピーター・ガブリエルやキング・クリムゾンなどの活躍で知られる、レジェンド・ベーシストのトニー・レヴィン。そのトニーの17年ぶりのソロアルバム『Bringing It Down To The Bass』が9月13日に発売されます。このタイトル曲である「Bringing It Down To The Bass」にドミニクがギターソロで、マヌ・カチェがドラムで参加しています。この曲は8月23日に先行リリースされます。その内容を調べたら、結構凄そうだ。
Legendary bassist Tony Levin, known for his work with Peter Gabriel and King Crimson.His first solo album in 17 years, “Bringing It Down To The Bass”, will be released on 13 September. And the title track, ‘Bringing It Down To The Bass’, features Dominic on guitar solo and Manu Katché on drums. The song will be pre-released on 23 August.I checked out what’s details and it looks pretty awesome.
Album “Bringing It Down To The Bass”
ドミニクの参加曲(9/3更新)
このアルバムの中でドミニクが参加しているのはタイトル曲のこの1曲のみ。これがそのMVです。さあみなさん、聞いてどのような感想を持ちましたでしょうか?まずトニーのかっこいいベースから始まって、すぐに『あ、まさにこれはドミニクだ!』とわかるギターが入ってきます🎸また、マヌの2拍3連のハイハットのリズムが実に効果的で、ゴージャスなホーン・セクションが曲に華を添えている。とても気分があがる曲です♫
このアルバムの情報を見ると、この曲で彼らは全員別々にレコーディングしたようです。ドミニクのギターはスティングのアルバムのエンジニアであるトニー・レイクがレコーディングしたと書いてありますね。
このトニーの新しいアルバムは「50年以上に渡る自分の音楽人生をテーマにした自伝のような作品」と言っているように、ドミニクやマヌ以外にも凄いミュージシャンが参加していて、そのクレジットを見るだけでも私は今から聞くのが楽しみでとてもワクワクしています。これは絶対にすごいアルバムだと思う。だからちょっとその内容を詳しく以下で説明しましょう。
アルバム全体について
トニーは日本人ミュージシャンの録音にも多数参加しているので、日本人でも彼のファンは多いはずだ。彼が17年ぶりにソロアルバムを出す。トニーはこの新作のことを「50年以上に渡る自分の音楽人生をテーマにした自伝のような作品」と言っているようだ。確かにこのアルバムの収録曲とそれぞれのクレジットを見ると、今まで彼が活動を共にしてきた多くの多彩な有名ミュージシャンが集結している。それぞれの曲の参加メンバーを写真で紹介する。おそらくアルバム全体を通して、普通のベースだけでなく、トニーのトレードマークであるチャップマン・スティックとスタインバーガーのベースも聞くことができ、パフォーマンスの面では、ファンク・フィンガーズの演奏も聞くことができるでしょう。それぞれの曲の参加メンバーを写真で紹介しよう。
ぱっと全体を見て一番最初に感じるのは、特にドラマーの多彩さだ。最初の3名は大抵の人は知ってると思うし、活動の幅も書き切れないので経歴は割愛する。
- マヌ・カチェ
- スティーブ・ガッド
- ヴィニー・カリウタ
- マーク・ポートノイ(ドリーム・シアター)
- パット・マステロット(Mr.ミスター、キング・クリムゾン)
- ジェリー・マロッタ(ピーター・ガブリエル、ホール&オーツ)
スティーリー・ダンも驚くだろう多彩さだ。これはやはり、ベーシストであるトニーの、並々ならぬ「リズムへのこだわり」が感じられるラインナップだ。私は基本的にドラマーが大好きなので、彼らの名前をみただけでワクワクする。特に4曲目の「UNCLE FUNKSTER」はヴィニー・カリウタとトニーのスティック・ベースだけの曲のようだが、曲名からして凄いリズムの応酬になりそうな気がして、個人的に非常に楽しみだ。
他には、ロバート・フリップやギタリストとしては、デヴィッド・ボウイでお馴染みのアール・スリックのクレジットがある。また、ECM所属ギタリストでデヴィッドシルヴィアンや坂本龍一等との共演など枠にとらわれない活動で知られるデヴィッド・トーンの名前やジョン・マクラフリンのシャクティで活動していたインドの超絶技巧ヴァイオリニストL・シャンカールの名前もある。
これはなかなか楽しみなアルバムだ。
ドミニクとマヌとトニー
これは完全にピーター・ガブリエルによる繋がりだろう。私がトニーとマヌの存在を知ったのは、ピーター・ガブリエルの大ヒットした名盤『So』(1986)だ。そしてその中の「スレッジ・ハンマー(Sledgehammer)」は日本でも大ヒットしたし、この曲のMVはなかなかインパクトがあったので今も記憶に鮮明に残っている。トニーとマヌはそれ以降ずっと長くピーター・ガブリエルと活動をしている。そしてドミニクとトニーの共演はおそらく2016年のスティングとピーター・ガブリエルのジョイント・ツアー(Rock Paper Scissors Tour)だ。
この時のツアーの写真はトニーの公式サイトに沢山あるので、紹介しよう。
そして、改めて言う必要もないが、ドミニクはマヌ・カチェとは古くからの大親友である。彼らは1990年リリースのポール・ヤングのアルバム「アザー・ヴォイセズ」や、スティングの「ソウル・ケージ」(1991)でも一緒だった。このコンビはドミニクのアルバム『Absinthe』という傑作を生み出している。
最後に、ドミニクはFacebookで「このツアーはとても勉強になるツアーだった」とコメントしているので、最後にそれを引用しておこう。
(2016.6.17) 親愛なる友人の皆さん、
次のツアーに向けてトニー・レヴィンの日記を読んで触発され、私も同じようなことをしたいと思っています。
今、何かとても特別なこと、おそらく歴史的なことが起こっているという共通の思いが、すべてのミュージシャンとクルーの間であります。私がそれを最初に感じたのは、先月ロンドンでスティングと一緒にピーター・ガブリエルのリハーサルに参加したときでした。その時、私のキャリアの頂点になるかもしれないプロジェクトに参加することの重大さを初めて感じました。そして、彼らは私たちに参加するよう誘ってくれました。ほとんどのエリートミュージシャンの場合と同じように、彼らは私を安心させ、彼らの音楽に私が入り込む余地を残してくれました。相性はすぐに、そしてシームレスに確立されました。
今、私たちはオハイオ州コロンバスにいて、最初のショーに向けてミュージシャン全員とリハーサルをしています。その間、クルーは私たちのやっていることを理解し、彼らのアイデアと私たちのアイデアを集約し統合しています。すごく順調で、多くのことを学んでいるし、とても楽しいです。またすぐに連絡します。
(2016.7.6) 皆さん、こんにちは。
ピーター・ガブリエルとスティングのポジティブなエネルギーと熱意が原動力となっているこのツアーで、そのハードルは手の届かない高いところに設定されたと思う。私たちミュージシャンのレベルが上がっているのは、私たち全員のベストを引き出してくれる彼らのおかげです。特に、ピーターが各公演の終わりにクルー全員に謝辞を述べているのが嬉しい。彼らが毎日成し遂げていることには、とても目を見張るものがある。
私はステージにいるのが大好きだ。トニー・レヴィンの隣で、ヴィニーがすぐ後ろにいるのは、ギタリストにとって何とも言えない感覚だ。それはとてつもなく強固でゆるがない!彼らの正確さと芸術性のレベルは完璧としか言いようがない。しかも彼らは僕の仲間なんだ。
もしチケットを持っていないなら、できればこのコンサートに足を運んでほしい。そして、トニー・レヴィンの定期的なブログと写真をチェックしてほしい。彼は他の誰にもできない方法でこの雰囲気をとらえている。バックステージもステージ上も!
(2016.7.26) みなさん、こんにちは。
これで終わりです!また素晴らしいツアーで、私は精神的に豊かになりました。よく「この組み合わせはポール・サイモンのツアーと比べてどうなのか?」とよく聞かれますが、私の答えはいつも同じです。比べることはできません。どちらも全く異なるものであり、それぞれに充実した経験でした。どちらが優れているということはありません。これが私の最終的な答えです。
ポール・サイモンのツアーと同様に、私は一般的なミュージシャンとしての心構えについて多くのことを学びました。十数名ものミュージシャンと一緒にステージに立ち、このパフォーマンスを成功させるためには、100%集中している必要があります。そして、私たちは全員がそうしていました。演奏すること以上に大切なのは、互いの演奏を聞き合うことです。お互いを引き立て合うことが大事なのです。
トニー(「低音の王者」とピーター・ガブリエルが評した彼の隣に立てる贅沢を味わえました)、アンジー、ヴィニー、ラーニ、ゲド、デイビッドたち、リネア、ピーター、ジェニー、ジョー、ピーターガブリエル、そしてスティングとステージを同じステージを共有できたことを、本当に光栄に思い、誇りに感じています。全員が例外なく、信じられないほど才能にあふれたミュージシャンです。そして、専門知識、献身、そして懸命な努力によってこの楽しい経験を実現してくれた乗組員に心から感謝します。
そして、私たちの公演に足を運んでくれた皆さん、このイベントに参加してくださってありがとうございました。皆さんがいなければ、私たちはここにいられませんでした。
また次回お会いしましょう。
トニー・レヴィン(Tony Levin)
アルバム:『Bringing It Down To The Bass』9月23日発売。
タイトル曲(ドミニク参加):『Bringing It Down To The Bass』8月23日リリース予定。