■ Live at the Scala Club in Leverkusen 11.9.2023■
11.9に行われた、ドミニクのドイツ、レバークーゼンのScala Clubでのライブの動画がYouTubeにアップされています。このライブは、Leverkusener Jazztageの会場の一つで行われました。バンドメンバーは、アルバム『Vagabond』と同じメンバーです。
A video of Dominic’s live performance at the Scala Club in Leverkusen, Germany on 11.9 is available on YouTube. The gig took place at one of the venues of the Leverkusener Jazztage. The band members are the same as on the “Vagabond” album.
Set List
【1st.SET】
- When I Close My Eyes(Second Nature)
- La Belle Dame Sans Regrets (Fourth Wall/Bonus)
- Valium (Silent Light)
- Moroccan Roll (Ad Hoc)
- Baden (Silent Light)
- Eclipse (First Touch)
- A Day in Life (Beatles Cover)
- Saint Agnes And The Burning Train (The Soul Cages)
- Etude(Absinthe)
- 【2nd.SET】
- Exiting Purgatory (Ad Hoc)
- Scirocco(Ad Hoc)
- Rush Hour-Mustard Seed (First Touch-5th House/Bonus)
- Shape of My Heart (Shapes) with Pablo Miller
- La Boca (First Touch)with Pablo Miller
- Truco (Second Nature)
- Encore
Fragile (Sting) with Pablo Miller
11.9に行われた、ドミニクのドイツ、レバークーゼンのScala Clubでのライブの動画がYouTubeにアップされています。このライブは、Leverkusener Jazztageの会場の一つで行われました。バンドメンバーは、アルバム『Vagabond』と同じメンバーです。
セットリストは今年の4月から5月にかけてあったライブの時と基本的な構成は変わらないようです。今回、新作の『Vagabond』からの曲が無いみたいで、それがちょっと残念です。
春は「All Change」や「Cruel But Fair」はやっていたと思います。春のポーランドでのライブのセットリストも参考に上げておきます。
まあ来年の春先から『Vagabond』が始まるようなので、(Toursの所の記事をご覧ください)
その中の曲はその時に期待しましょう。セットリストの( )内はその曲が入ってるドミニクのアルバムの名前です。
前半の【1st.SET】では、2曲目の「La Belle Dame Sans Regrets」が面白いです。
ドラムのジヴがめちゃくちゃ楽しそうにノリノリになってます。あとは「誰か」のソロパートが長いので、ドミニクは「長いな」と時計を見ていたりします。これはライブでよくやる彼のジョークの一つです。【2nd.SET】のどこかでも、もう一つジョークをやりますよ。
9曲目の「Etude」も面白いです。ドミニクはアルバム『Absinthe』のように演奏するのは難しいから、と言ってライブではこんな感じで演奏しています。
休憩を挟んだ【2nd.SET】では、素晴らしいスペシャルゲストが登場します。
ドミニクの息子のパブロが3曲参加しています。彼は最近トリオバンドで音楽活動を始めたようです。まだ彼は20歳で、マンチェスターにあるThe Royal Northern College of Musicの学生です。
しかし、なんといっても面白いのが、6曲目、「Truco」の前のMCの話です。
なんだかドミニクはこのライブの為に朝ホテルに着いた後、自分の長年の「ギター・ヒーロー」にばったり遭遇してしまって、本番前にかなり興奮して大変だったようです。
というのもこのLeverkusener Jazztageの同じ日の別の会場では、ジョン・スコフィールドとビル・フリーゼルが出演するので来ていたんですね。
最初、ジョン・スコフィールドに遭遇して興奮状態で、ホテルの部屋で興奮をおちつけて、サウンドチェックでもっと冷静になろうと思ったら、今度はエレベーターでまた彼のヒーローである、ビル・フリーゼルに会ってしまったから興奮して大変だったみたいです。
そして、ドミニクは彼らと同じフェスティバルに出られるなんてとても光栄なんだ、フェスの主催者が彼らを招待してくれたから、この会場にもこんなに観客が来てくれている、みたいな事を言っています。本当になんというか、謙虚な発言だと思います。
我々から見ると、ドミニク・ミラーという人は十分すぎる音楽経歴と実績を持っている人です。しかし、彼自身は、自分はPOPSやRockのフィールドで活動してきた人間であり、「ジャズ・ギタリスト」として活動してきたわけではないので、ECMに移籍した今も、JAZZというジャンルの世界では自分は新米だ、という感覚がおそらくあるのだと思います。
特に、ジョン・スコフィールド、ビル・フリーゼル、そしてパット・メセニーという人たちは、彼の中では未だに絶対的な「憧れのヒーロー」であり、彼らに会ったりすることは、本当にギターを弾き始めたころの少年の時に戻ってしまうみたいです。
でも、私はそういう初心を未だに忘れない、謙虚なドミニクがとても好きですね。